米Hewlett-Packard(HP)は,管理ソフトウエアを手がける米Novadigmと米Consera Softwareを買収する。HP社が両社と最終合意に至ったことを米国時間2月4日に明らかにしたもの。買収によりHP社は,ITインフラ管理プラットフォーム製品系列「HP OpenView」に2社から取得する自動化機能を付加する。

 Novadigm社を買収するにあたり,HP社はNovadigm社の発行済み普通株式1株につき6.10ドルを現金で支払う。Consera社の買収条件は明らかにしていない。2社の買収には,各社の株主の承認を得る必要がある。HP社の株主の承認は不要。買収完了は数カ月後と見込む。

 買収後,2社の製品はHP OpenViewソフトウエア・チャネルを通じて販売する。また2社の所有する技術は,HP社の技術システム・グループ,顧客ソリューション・グループ,コンサルティング/統合サービスが利用する。HP OpenView製品系列に組み込む技術の内容は以下の通り。

・Novadigm社:
 新しいソフトウエアの導入,パッチ適用,アップグレードなど,IT環境の変更/設定管理を自動化するソフトウエア

・Consera社:
 業務要件の変化に自動対応可能な,標準化されたIT環境を設計するためのITサービス・モデリング・ソフトウエア

 「Novadigm社とConsera社は,HP OpenViewに強力な自動化ソフトウエアをもたらす。顧客は業務の必要性に応じてIT環境を柔軟に設定できるようになり,繰り返しばかりでミスの起こり勝ちなIT管理作業を自動化することで,空いた時間を創造的な作業に使える」(HP社Adaptive Enterprise担当上級副社長のNora Denzel氏)

 なおNovadigm社の買収金額について,米メディアのCNET News.comは約1億1610万ドル,InfoWorldは約1億2200万ドルと報じている。またTechWebの報道によると,現在HP社はNovadigm社の5%の株式を所有しており,買収金額は約1億2100万ドルという。

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