米StreamCast Networksは米国時間2月3日,ピア・ツー・ピア型(PtoP)ファイル交換ソフトウエアの最新版「Morpheus 4」を発表した。他のPtoPソフトとの連携や技術プラットフォーム「NEOnet」へのアクセスが可能。同社のWWWサイトから無償でダウンロードできる。

 Morpheus 4は,「Kazaa」「iMESH」「eDonkey」「Overnet」「Grokster」「Gnutella」「LimeWire」「G2」などのPtoPクライアントに直接アクセスできる。このため,「ファイル交換が可能なユーザー数は数百万人規模に及ぶ」(同社)という。VoIP形式の音声チャット機能も搭載しており,ユーザー同士が無料で会話を楽しめる。

 その他の主な特徴は以下のとおり。

・スパイウェアは未実装
・共有プロキシ・ネットワークへの統合アクセスを実現し,ユーザーの匿名性を向上
・ハッシュIPにより,MorpheusユーザーのIPアドレスを隠ぺい
・第三者から共有フォルダやサービス活用などを覗かれないためのプライバシ・オプション
・ユーザーのウイルス・スキャン・ソフトとリンクした,総合的なアンチ・ウイルス対策と,最新のペアレンタル・コントロール
・不要ファイルを完全に削除するファイル・シュレッダ

 「これまでのファイル共有ソフトは,特定のPtoPネットワーク内でしか利用できなかった。Morpheus 4は複数ネットワークへの接続が可能なため,大きな需要が見込める」(StreamCast Networks社CEOのMichael Weiss氏)

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