米Linux Labsは,スタンドアロン・アプリケーションをクラスタ化するソフト「Clusgres」を米国時間1月29日に発表した。同製品は,オープン・ソースのデータベース・システム「PostgreSQL」を含め,単一のマシン上で稼動するサーバー・プログラムなどを1つの大規模なプログラムとしてクラスタで透過的に運用する。

 Clusgresは,同社の並列化ライブラリ「Open Parallel Unified System(libOPUS)」を実装している。これにより,スタンドアロン・プログラムに変更を加えることなくネットワーク接続したクラスタ上で並行して稼動できるようになる。ライブラリは,SCI相互接続技術と密接に連動する。同技術により,libOPUSのパフォーマンスは待ち時間が短く,小規模なデータ通信を効率的に処理する。

 同製品では,大量のクエリーがデータベース・クラスタに送信される。クエリーは1台のサーバーで順番に処理する代わりに,送信されたクラスタで同時に処理される。libOPUSを使えば,クラスタにプロセサ・ノードを1つ追加することにより,スタンドアロンのデータベース・サーバーのおよそ2倍のパフォーマンスが実現可能になるという。

 クラスタの結合には,同社のクラスタ・オペレーティング・システム「Nimbus」を採用する。同技術により,ネットワーク・コンピュータのすべてのノードを単一の大規模コンピュータとして扱うとともに,タスクの停止と再開を任意で行なうチェックポイント機能も実行できる。

 Clusgresは,企業と教育機関向けに提供される。同社は,同製品をハードウエア/ソフトウエア,複数個所におけるデータベース・サービスを合わせて,直ちに使えるクラスタ・コンピュータとして提供する。

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