米Macromediaは,2004会計年度第3四半期(2003年10~12月期)の決算を米国時間1月21日に発表した。売上高は9480万ドルで,前年同期の8320万ドルから増収となった。会計原則(GAAP)ベースの純利益は1030万ドル(希薄化後の1株当たり利益は15セント)。前年同期の純利益は830万ドル(同14セント)だった。

 Pro formaベースの純利益は1290万ドル(希薄化後の1株当たり利益は18セント)で,前年同期は860万ドル(同14セント)だった。

 Macromedia社会長兼CEOのRob Burgess氏は,「当期は,さまざまな要因が重なって好業績を上げることができた。全世界に向けた『MX 2004』のリリースが成功を収めたほか,『Breeze』や『Contribute』,モバイル向けソフトウエアの成長が勢いづいている。また,アジアや欧州などの海外市場の成長に加え,直接販売の取り組みが奏功した」と説明する。

 同社によると,デザイン/開発ソフトウエア,情報取得支援ソフトウエア,モバイル用ソフトウエアの3部門が,大きく進展したという。デザイン/開発ソフトウエア部門では,MX 2004を欧州,中南米,日本でリリースして好調なスタートを切った。情報取得支援部門では,Breezeの受注が前期比100%以上増え,Contributeが同32%伸びた。モバイル部門では,携帯電話機へのFlash搭載に関して9社と提携を結んだ。

 なお,同社は2003年12月に,チュートリアル作成ツールを手がける米eHelpの買収を完了しており,eHelp社の製品であった「RoboHelp」と「RoboInfo」の新版を今週リリースしている。

 Macromedia社は今後の見通しも明らかにした。2004会計年度第4四半期(2004年1~3月期)の売上高は9200万~9800万ドルの範囲,Pro formaベースの営業利益率は10~15%になる見通し。2004会計年度通期では,売上高が前年度比5~10%増,Pro formaベースの営業利益率は10~15%の範囲と予測する。

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