米Novellが米国時間1月14日に,ユーザーID管理ソフトウエアの新版「Novell Nsure Identity Manager 2」を発表した。ユーザー管理作業を省力化し,管理コスト削減,生産性およびセキュリティ向上,業界の規制への適合などを実現するという。

 Novell Nsure Identity Manager 2は,これまで「 Novell DirXML」と呼んでいた製品の新版。スタンドアロン型のプロビジョニング/パスワード管理/メタディレクトリ製品を1つのID管理ソリューションに統合し,ID情報の集中管理を可能とする。たとえば,エンド・ユーザーにパスワードの自己管理機能を公開し,電子メール管理者に電子メール・アドレス管理の権限を渡す一方で,アプリケーションのアクセス権はIT管理者が集中制御する,といった管理体制を構築できる。

 Novell社のPlatinum Partner企業である米Alphanumeric Systemsでシステム・コンサルタントを務めるDave Arnold氏は,「多くの顧客が,従業員やパートナに安全な方法でITリソースを操作させるソリューションを求めるようになってきた」と述べる。「Nsure Identity Managerを使うと,アプリケーションやデータベースのID管理をユーザーに任せられるので,組織とユーザーの関係を基準にしたアクセス管理が行える」(同氏)

 Novell Nsure Identity Managerの主な新機能は以下の通り。

・設定の簡素化:
 ブラウザ・ベースのインタフェースを採用し,クリックするだけでルールやポリシーを設定できる

・パスワードの自己管理機能:
 複数のアプリケーションのパスワードを集約し,ユーザー自身が管理作業を行えるようにする

・役割ベースの管理機能:
 IT管理者が事前に規定されたルールに従い,ユーザーの役割や組織との関係を設定する

・監視/報告機能:
 内部システムやアプリケーションのセキュリティに関わる活動を監視/記録し,報告を作成したり,リアルタイムに通知したりする

 Novell Nsure Identity Manager 2は,Linux/Windows/NetWare/Solaris版が利用可能。価格はサーバー数またはユーザー数によって異なる。

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