米RealNetworksと米IBMは,企業が消費者向けにオンデマンド型デジタルビデオ/オーディオ配信サービスを提供できるソリューションを共同で開発する。両社が米国時間1月9日に発表した。両社は,デジタル・メディア管理システムの構築,マーケティング,販売を共同で行なう。製品の出荷は2004年第2四半期を予定。企業は,技術インフラを構築する必要無くコンテンツ資産のデジタル化,管理,保護,配信,販売が可能になる。

 新製品は,RealNetworks社の「RealPlayer 10」,「RealAudio 10」,「RealVideo 10」,「Helix DRM」,「Helix Universal Server」を収録するデジタル・メディア・プラットフォームの新版「Real 10」,IBM社製ミドルウェア「WebSphere Digital Media Enabler」,「WebSphere Commerce」,「DB2 Content Manager」などのバンドルを予定している。

 同ソリューションにより,企業はデジタル・メディア配信サービスを最初から構築する場合の初期費用を軽減できる。配信対象となるデジタル・メディアは,テレビ番組,携帯機器向け音楽サービス,車内デジタル音楽など。米調査会社のIDCは,コンテンツの管理と配信市場は,2007年までに10億ドル規模に成長すると予測している。

 IBM社のコンテンツ管理,電子商決済ソリューション,RealNetworks社のデジタル・メディア配信,購読管理インフラの統合により,著作権の保有者,サービス・プロバイダは,デジタル・メディア製品を容易に低価格で顧客に届けることができる。顧客サービス,購読管理,セキュリティといったサードパーティのアプリケーションが利用できるように,オープンのAPIも収録する予定。

 この提携に関する金銭的な詳細は明らかにされていない。

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