米Intelは,次世代オーディオ仕様の新しい名称「Intel High Definition Audio」を米国時間1月8日に発表した。これは,コードネーム「Azalia」として知られていた。同仕様は,PCに家電品質のオーディオをもたらす。PC,ハンドヘルド,消費者家電にオーディオ,モデム,通信機能を実装するように設計されている。

 Intel社が開発した同仕様は,PC,家電製造業者,コーデック・ベンダー,ソフトウエア・プロバイダなど幅広い企業がサポートしている。

 「PCはデジタル・メディアの多目的なプラットフォームであり,DVDオーディオ,ストリーミング音楽サービス,ホーム・シアターにおいて大きな役割を果たしている」(同社)

 High Definition Audio仕様は,豊富な再生機能だけでなく,音声と通信アプリケーションにおける品質に優れた入力機能の提供も狙っている。高品質のオーディオは,アーキテクチャのアップグレードと帯域幅の増加による192kHz,32ビット,マルチチャネル・オーディオ,高品質オーディオ形式のサポートによって実現される。音声入力の品質向上のためにマルチチャネル・アレーのマイクのサポート,動的な帯域幅の割り当て,オーディオ・デバイス設定の柔軟性なども提供する。

 High Definition Audio仕様は,現在Rev. 0.9の段階。最終的な仕様は,2004年中旬にライセンス料なしでリリースする予定。同仕様は,同社のデスクトップ用チップセット「Grantsdale」にも採用される。同チップは,2004年前半にリリースされる。

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