米TiVoは,同社のDVRに関する特許が侵害されたとして,米EchoStarを米国時間1月5日に提訴した。この技術は「タイム・ワープ」と呼び,TiVo社が1998年7月に特許申請したもの。

 タイム・ワープでは,1つの番組を録画すると同時に,別の録画番組を再生する技術について,特許を取得している。さらに,生番組の一時停止,高速な早送り/巻き戻し,スロー再生を行える「TrickPlay」の保存フォーマットもこれに含まれる。

 TiVo社はこれまでに49件の特許を取得し,さらに100件を申請している。これらの特許は,DVRソフトウエア/ハードウエアの設計や,同社の家庭向けネットワーク・サービスに利用されているという。

 「我々は,特許を獲得するために多大な努力を払っている。DVRは現在成長を続けており,TiVo社およびライセンス供与者の利益を守るため,DVR特許の侵害に対しては断固とした手段をとる」(TiVo社CEOのMike Ramsay氏)

 米メディアの報道(CNET News.com)によると,TiVo社は今回の訴訟で,EchoStar社に対して賠償金と,DVR製品の販売差し止めを要求しているという。TiVo社はEchoStar社のライバルにあたる米DirecTVと提携しており,パイオニア,ソニー,東芝にもライセンス供与を行っている。

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