米comScore Networksは,2003年12月第2週(8日~14日)におけるオンライン・ショッピングに関する調査結果を米国時間12月18日に発表した。それによると,消費者の支出総額(旅行関連とオークションを除く)は21億1000万ドルで,前年同週(2002年12月9日~15日)の16億4000万ドルに比べ28%増えたという。「旅行を除くオンライン支出額としては過去最高の数値。前週に初めて 20億ドルを超え,2週続けて20億ドルを上回った」(comScore社)

 2003年11月1日~12月14日の支出額は合計94億ドル(前年同期間比約29%増)。感謝祭(2003年11月27日)以降に限った場合は48億ドル(同26%増)となる。

■消費者によるオンライン支出額(旅行とオークションを除く)
(単位:100万ドル)
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期間                    2002年      2003年              成長率
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1月~10月               33,290      39,783               20%
11月                     4,056       5,257               30%
感謝祭から12月第2週      3,787       4,773               26%
11月1日から12月第2週     7,266       9,381               29%
12月第2週                1,641       2,107               28%
ホリデー・シーズン全体   9,688      12,100~12,600       25%~30%
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※「ホリデー・シーズン全体」は予測値
出典:comScore社

 その他の主な調査結果は以下の通り。

・消費者の56%は,「ホリデー・シーズンの終わりに向けて商品の価格が下がる」と考えている。そのうちの64%が「クリスマス直前に最安値を付けると予想」し,44%が「希望する価格になるまで購入を控える」

・販売店側としては「売れ残り在庫を避けたい」(59%)という回答が最も多かった。また価格低下を待つ傾向が消費者に見られる理由として,販売店は「前年の価格下落が先例になった」(54%)と指摘する

 「Webを使うと,ホリデー・ショッピングの際にこれまでにない細かさで価格などを比較でき,最も好条件の販売店を見つけたり,実際の店舗で買い物をする時に時間とお金を節約できる」(comScore社上級副社長のDan Hess氏)

 また同社は,オンライン・ホリデー・ショッピングが急成長した主な要因として,以下に示す項目を挙げる。

・購入者層の拡大:  インターネット・ユーザーの数が増え続けている。米国における2003年11月時点のアクティブ・ユーザー数は1億5100万人以上という

・ブロードバンド・ユーザーの増加:  家庭ユーザーのなかで,ブロードバンド接続の割合は34%。1カ月当たりのオンライン・ショッピングの利用頻度は,ブロードバンド・ユーザーの方がナローバンド・ユーザーより50%以上多い

・購入頻度と額の増加:  消費者がオンライン・ショッピングに慣れたことで,より多くの回数,より高額の商品を購入するようになった

・取り扱い商品の充実:  消費者はより多彩な商品をオンラインで購入したいと考えるようになっており,これまであまり人気のなかった家庭&園芸や家具&家電品の売上が伸びている

・オンライン購入の使い勝手向上:  オンライン販売店,比較ショッピング・サイト,ショッピング・ポータルの使い勝手が向上した。従来よりも,商品の検索や価格の比較が行いやすくなった

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