富士通の米国法人Fujitsu Computer Products of Americaは,米Hewlett-Packard(HP)がFujitsu Computer社のSerial Attached SCSI(SAS)インタフェース対応2.5インチ型ハード・ディスク装置(HDD)の試験を実施していると,米国時間12月15日に発表した。HP社は,同HDDを次世代エンタプライズ・ストレージ・ソリューションで使用可能か調べるとともに,小型化とSASによる高速化を確認する目的で試験を行っているという。

 同HDDの記憶容量73.5Gバイト。SAS仕様の最高値である3Gbpsでデータをやり取りできるので,データ転送速度は300Mバイト/秒となる。「大きさが現行の(3.5インチ型)エンタプライズHDDに比べ約3分の1と小さいため,より多くのHDDを搭載可能で,発熱と騒音が少ないストレージ・ソリューションを実現できる」(Fujitsu Computer社)

 HP社ストレージ・ネットワークス部門&インフラ/業界標準サーバー部門担当副社長のPaul Perez氏は,「最新のエンタプライズ・ストレージの接続性や性能を求める顧客に対し,当社では小型タイプのソリューションを導入する割合を高めている」と述べる。「小型SAS対応HDDは,さまざまなエンタプライズ・データ・センターやサブシステム・アプリケーションに適用可能なビルディング・ブロックとして使えるだろう」(同氏)

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