米Rambusと米Velio Communicationsは,Rambus社によるVelio社の高速信号処理事業の買収で合意した。Rambus社が米国時間12月12日に明らかにしたもの。買収の一環として,Rambus社はVelio社の同技術に関する特許と,既存ライセンス事業も引き継ぐ。

 Rambus社は買収事業の技術を,インタフェース製品系列「RaSer」に組み込んで提供する計画。一方Velio社は,同技術のライセンス事業を打ち切り,今後はRambus社の顧客となる。

 買収金額は1300万ドルを切る見込みだが,詳細は最終合意の過程で決める。取引は現金で行い,2003年中に完了する予定。ノースカロライナ州チャペルヒルとカリフォルニア州ミルピタスにあるVelio社事業所の従業員の雇用は,継続するとしている。そのほかの取引条件と業務内容については,Rambus社が2004年1月に開催する予定の決算報告会で明らかにする。

 事業買収の効果について,Rambus社ロジック・インタフェース部門担当副社長のKevin Donnelly氏は「Velio社の高速信号処理技術を当社のインタフェース製品に加えることで,ますます高度なチップ間インタフェース・ソリューションを提供できるようになる」と述べる。

 またVelio社CEOのMike Ofstedahl氏は,「開発コストを削減できるので,当社は優れた製品の提供に向けてリソースを集中させ,最新のインタフェース技術を手がけ続けられる」と説明する。

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