米Adobe Systemsは,2003会計年度第4四半期(2003年9月~11月期)と2003会計年度通年(2002年12月~2003年11月)の決算を米国時間12月11日に発表した。2003年9月~11月期の売上高は,事前予測の3億3000万~3億5000万ドルの範囲を上回る3億5860万ドルだった。前年同期の2億9470万ドルから22%,前期の3億1910万ドルと比べても12.4%の増収となった。

 GAAP(会計原則)ベースとPro formaベースの1株当りの利益は,ともに事前予測の30~32セントの範囲を上回る34セントを記録した。GAAPベースの純利益は8330万ドルで,前年同期の4010万ドルから108%増収となっている。前期は6450万ドルだった。

 リストラ費用,営業権の償却費用,投資損益などの一時的な経費を除いたPro formaベースの純利益は前年同期の5910万ドルから41%増の8300万ドルだった。一時的な経費を除いた営業利益率は,2003年9月~11月期が32.1%,前年同期は28.4%,前期が28.8%だった。

 2003会計年度通年の売上高は,12億9500万ドルで,前年度の11億6500万ドルから11%増加した。GAAPベースの純利益は2億6630万ドルとなり,前年度の1億9140万ドルから39%の増収となった。

 特にePaper事業部門が良好で,前年から42%増の4億4410万ドルの売上高を達成している。同社総売上高の3分の1を占める。第4四半期だけでも前年同期から40%増の1億1810万ドルの売り上げを記録した。

 同社は,2004会計年度第1四半期(2003年12月~2004年2月期)の見通しとして,売上高は3億6000万~3億8000万ドルの範囲,粗利益率が93%,GAAPとPro formaの営業利益率は31~32%を見込む。

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