米IBMは,開発者への支援活動を拡充する計画を米国時間12月10日,明らかにした。世界各地で技術イベントを開催し,ソフトウエア開発ソリューション「IBM Software Development Platform」を提供する。IBM社は「2004年に計画を実行に移し,開発者や独立系ソフトウエア・ベンダー(ISV)による協調ネットワークを拡大することで,主な成長業界の中小企業向け専用ソフトウエアを開発する」としている。

 IBM Software Development Platformは,単一の統合アプリケーション開発環境で,ソフトウエア開発フレームワークのEclipseなど,オープンな標準技術をベースとする。各種製品とサービスを組み合わせることで,開発者やISVの専門分野に適した環境を実現できるという。「オープンソースとマルチプラットフォームに対応しており,新しいツールを簡単に組み込める」(同社)

 Windows,UNIX,Linux,メインフレーム・プラットフォーム上で使用可能なツールを用意し,Java,Eclipse,C/C++/C#,Microsoft .NETなどの言語,統合開発環境(IDE),OSをサポートする。またリアルタイム・システムや組み込みシステム,Webサービスの開発も可能という。

 IBM Software Development Platformを推進するため,同社は2004年に技術イベントやカンファレンスを世界中で開催し,開発者コミュニティの支援を図る。具体的には,2004年7月18~22日にテキサス州グレープバインで,開発者向けカンファレンス「developerWorks Live! Technical Conference」および「Rational Software Development User Conference」を合同開催する予定である。また2004年1月25~29日にThe Walt Disney World Resortで開催する「Lotusphere 2004」では,開発者向けセッションを拡充する。さらに,世界400カ所以上で技術会議「developerWorks Live!」を開催する計画もあるという。

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