米Brightmailは,スパム対策ソフトウエア「Anti-Spam 5.5」を米国時間12月9日,発表した。新版では,最新のスパム配信技術に欺かれない新しい技術とともに,スパムを送信しているプロキシ・サーバーのリストや新しい管理機能,エンドユーザー向けツールを提供している。

 同製品は,「Complete Spam Defense」技術により,ソース・フィルタ,シグネチャ,コンテンツ・フィルタなどで電子メール環境を守るための幅広いスパム対策を行なっている。新版では,新しいURL規則により無効なURLを含むメールを捕らえるようになった。また,リアルタイムのブラック・リストである「Open Proxy List(OPL)」が,他のBrightmail規則のようにダウンロードできるようになり,スパムを送信しているオープン・プロキシ・サーバーを遮断できるようになった。OPLは,ゲートウエイまたは企業のメッセージング・インフラで利用できる。

 新しい管理機能では,Brightmail Serverがそれぞれのメッセージにスパム・スコアを付けるようなったため,管理者が「スパムの疑いがある」というカテゴリが作成できるようになった。管理者は,しきい値の設定を変更することもできる。

 また,ゲートウエイでまとめてスパムを隔離したいが,ユーザーにスパムへのアクセス許可を与えたい管理者は,Webベースの隔離によってこれが可能になった。同機能により,スパムをエンド・ユーザーのインボックスに戻せるようになる。レポート機能では,受信者ごとのフィルタリング・データ,送信者,IPアドレスなど詳細に渡る報告が行なわれる。

 エンド・ユーザー向けには,OutlookとLotus Notes向けのプラグインを用意する。Outlookのプラグインでは,ユーザーの定義によって設定するブラック・リストとホワイト・リストでスパムが認識できるようになった。Lotus Notesのユーザーは,プラグインを使って遮断に失敗したスパムの報告ができるようになった。

 Anti-Spamは,企業のメール・ゲートウエイで電子メールのフィルタリングを行なうサーバー側のソリューション。Windows,Linux,Solaris上で動作する。価格は,ユーザー49人までの年間使用料が1499ドルから。追加料金で,Symantec社のアンチウイルス・ソリューションも利用できる。近々,Brightmailパートナの電子メール・セキュリティ管理アプライアンスにも統合されて提供される。

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