全米小売業協会(NRF)のオンライン部門であるShop.orgは米国時間12月9日に,ホリデー・シーズンのオンライン・ショッピングに関する調査結果を発表した。それによると,半数以上の小売店では,ブラック・フライデー(感謝祭直後の金曜日)の週末における販売が前年の同期間と比べて25%以上増加したという。

 調査は,Shop.orgが米BizRate.comと協力して,11月16~29日に実施したもの。ブラック・フライデーの週末の販売増加により,71%のオンライン小売業者が今年のホリデー・シーズンに楽観的な見通しをたてている。

 今年は,WWWサイト,実店舗,カタログなどの複数の販売チャネルを利用する消費者が増えている。WWWサイトで商品について調べ,実店舗かカタログで購入するという消費者は50%。逆に,実店舗かカタログで商品を確認してから,オンラインで購入する消費者は45%という。

 「過去2週間のオンライン販売が好調だったため,オンライン小売業者は,ますますホリデー・シーズンに期待を膨らませている。小売業者はWWWサイトと実店舗,そしてカタログを組み合わせてスムーズなショッピング体験を提供することに成功しているようだ」(Shop.org執行ディレクタのScott Silverman氏)

 ブラック・フライデーの週末における販売増加を促した要因の一つに,購入額などの条件によって配送を無料にするサービスがある。オンライン小売業者の44%が,最も効果的なマーケティング・プロモーションとして無料配送を挙げている。

■オンライン小売業者による今年のホリデー・シーズンの見通し

                  11月16-29日  11月2-15日      変化
楽観的                71%          67%        4ポイント
どちらでもない        22%          30%       -8ポイント
悲観的                 7%           2%        5ポイント

出典:Shop.org
■オンライン・チャネルとオフライン・チャネル
(実店舗またはカタログ)の利用

オンラインで商品を調べ,オフラインで購入する消費者    50%

同じ販売業者の実店舗で購入する                        39%
別の販売業者の実店舗で購入する                        22%
同じ販売業者のカタログで購入する                       8%
別の販売業者のカタログで購入する                       4%

オフラインで商品を調べ,オンラインで購入する消費者    45%

実店舗で調べ,同じ販売業者のWWWサイトで購入する       24%
実店舗で調べ,別の販売業者のWWWサイトで購入する       14%
カタログで調べ,同じ販売業者のWWWサイトで購入する     20%
カタログで調べ,別の販売業者のWWWサイトで購入する      8%

出典:Shop.org
■最も効果的なマーケティング・プロモーション(複数回答)

                          11月16-29日 11月2-15日
条件付き無料配送              44%        37%
すべて無料配送                19%        12%
早期購入に対する割引          17%        13%
オンラインのみの販売          17%        13%
オフラインとオンラインで販売  15%        15%
その他                        11%        16%
なし                          11%        15%
おまけをつける                 9%        11%
次回購入に対する割引           5%        11%
初回購入者に対する割引         4%        10%
同時購入する商品を割引         4%         3%
2個購入を1個分の金額で         2%         9%
リベート                       2%         1%
消費税還元                     1%         0%

出典:Shop.org

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