米Sun Microsystemsは,企業向けデスクトップ・パソコン用Javaシステム「Java Desktop System」の出荷開始とプロモーション価格を米国時間12月3日に発表した。同製品は,同社とiForceパートナ・プログラムを通じて提供。価格は,従業員1人当たり年間100ドル。2004年6月2日までは,プロモーション価格として50%割り引きの50ドルで提供される。

 同社は,米Macromediaとの提携により,「Macromedia Flash Player 7」を統合して出荷する。 Macromedia Flash Playerは,同デスクトップの主要コンポーネントであるオープンソース・ブラウザ「Mozilla」にプレ・インストールして提供する。そのため,ユーザーは別途プレイヤをダウンロードしてインストールする必要がなくなる。

 同製品の顧客とiForceパートナへの配布と導入に関しては,高速化促進を狙って米EDSと提携している。Sun社は,同製品向けのグローバルな管理,サポート,ツールを提供し,サービスではEDSと協業する。

 「同製品は,移行と管理が容易で,セキュリティの改善,導入コストの削減,既存のデスクトップ・システム上での稼動が可能なため,企業のニーズに対応している。Sun社が提供するのは,ただのデスクトップではなく,グローバルなサポート,移行,開発者とISVソリューションに対応するパートナとプログラムの包括的なセットである」(Sun社Desktop Solutions副社長のCurtis Sasaki氏)

 米IDCによれば,商用Linuxクライアント・オペレーティング環境の出荷額は,2002年の370万ドルが2007年まで年間平均成長率25%で増加して1040万ドルに達する。Sun社は,デスクトップ事業の拡張を狙って世界のISVとの提携に着手している。

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