米Microsoftは,音声アプリケーション・サーバー「Speech Server beta 2」とこれを導入するためのソフトウエア開発キット「Speech Application Software Development Kit(SASDK)beta 4」を米国時間12月2日に発表した。

 両ベータ版は,Webベースのスピーチ対応テレフォニとマルチモーダル向けアプリケーションの開発,テスト,導入,管理に興味がある企業に,包括的なスピーチ・プラットフォームを提供する。Webとコール・センター・インフラを統合することにより,従業員の生産性,顧客満足度の改善とともに新しい売上高の生成,コスト削減の実現が可能になるという。

 Speech Serverは「Windows Server 2003」上で稼働する。音声処理向け拡張タグ仕様「Speech Application Language Tags(SALT)」をベースにしており,テレフォニとマルチモーダル・アプリケーションの両方に対応。SASDKは,開発者のテレフォニとマルチモーダル・アプリケーション開発を支援する。Webとスピーチ/IVR開発者は,Webアプリケーションに迅速かつ容易にスピーチ機能を統合できる。

 ベータ版ユーザーとパートナからのフィードバックにより,Speech Server beta 2に追加した新しい機能の一部は次の通り。

・スピーチ対応アプリケーションの導入と配備を容易にする「Microsoft Management Console Speech Server」のスナップイン

・複数アプリケーションのサポート

・サーバーの管理性,パフォーマンス,拡張性を強化

・「Automatic Speech Recognition」とプロンプト・エンジンのアップデート

・ScanSoft社の「Speechify Text-to-Speech Engine 3.0」のサポート

 同年7月1日にSpeech Serverのベータ1を公開して以来,500を超える企業がベータ・プログラムに参加している。パートナ・プログラムに参加している企業は50社を超えている。パートナ企業は,エンタプライズ市場向けにスピーチ・アプリケーションとサービスのパッケージを開発するためにMicrosoft社と協調する。

 Speech Serverの最終版は,2004年第1四半期に出荷が予定されている。価格とパッケージングは後日発表される。

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