米Juniper Networksは,東京大学が日本と米国間のTCP/IP通信において7.5Gビット/秒を越える転送速度を達成したことを米国時間11月26日に発表した。これは,東京大学が米アリゾナ州フェニックスで開催中の「SC2003 High Performance Network and Computing Conference」にて実施したもの。実験では,Juniper Networks社のT320プラットフォームが用いられた。

 東京大学大学院情報理工学系研究科は,同コンファレンスの「Bandwidth Challenge」にて「Maximum Bandwidth Distance Product Award」を受賞した。同チームは,東京大学と米国間で太平洋の1.5往復,2万4000キロの超高速通信において最大帯域幅7.56Gビット/秒を達成した。バンド幅・距離積は,ハードウエアとソフトウエア技術を組み合わせて18万1440テラビットm/秒を記録している。

 「この新記録は,日本,欧州,または米国間において,超高速ネットワークを用いた科学的研究プロジェクトをサポートするための基盤となる技術が確立されたことを示すものである。特に大量の実験的データおよび観察に基づくデータを共有するプロジェクトに役立つだろう」(東京大学情報理工学系研究科の平木敬氏)

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