米Oracleは,中国の教育省下の組織NCET(National Council for Educational Technology)が実施する教育的な研究プロジェクトをサポートする。同社が米国時間12月26日に明らかにした。Oracle社は,中国の初等・中等教育にオンライン学習環境である「Think.com」を通常の学習の一部として提供する。

 NCETは,同プロジェクトに参加する126校を選出しており,調査研究を通じてThink.comオンライン環境の利用方法を案内する学習コーチのトレーニングを提供する。NCETの教育研究者は,ティーチングとラーニングにおけるこれらのツールが与える影響を研究する。

 Think.comは,世界の教室にインターネット・リソースをもたらすことを目的としている。電子メール・アカウント,個人が出版やイメージのアップロードができるWebページ,またThink.comを使う世界の学生が参加できるディスカッションのホストをする手段を教師と学生に提供する。学生は,自宅,学校,図書館から教室に接続可能になる。また,教師は,Think.comを使ってマルチメディアを使ったクラスルーム活動のポスト,オンライン・プロジェクトのワークスペースの提供,親とのコミュニケーションが可能になる。

 Think.comは,標準的なWebブラウザから操作でき,中国語,英語,スペイン語,タイ語に対応する。

 「NCETとの提携は,Oracle社の中国における教育ツールとしての情報技術の促進に向けたコミットメントを示すものである。Oracle社は,将来的にもより多くの教育プロジェクトに参加して貢献して行きたいと考えている」(Oracle Greater Chinaの地域専務取締役のLoke Soon Choo氏)

 「中国政府は戦略的目標の1つとして,情報技術により教育システムの近代化促進を狙っている。わが国の教育におけるITアプリケーションの研究能力とOracle社の技術を統合して将来の競争に勝ち残れる生徒を育てて行きたい」(NCET次長のWang Zhuzhu氏)

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