ドイツのSUSE LINUXは米国時間11月25日,企業向けOS「SUSE LINUX Enterprise Server 8」に強化機能を追加する「Service Pack 3」のリリースを明らかにした。

 「SUSE LINUX Maintenance Program」に加入しているSUSE LINUX Enterprise Server 8ユーザーは,SUSE LINUXのWebサイトから,同サービス・パックを無償で入手できる。

 Service Pack 3 for SUSE LINUX Enterprise Server 8には,Linuxカーネル2.4.21の機能へのアクセスをはじめ,米IBMの「eServer BladeCenter JS20」「同zSeries z990」などに対するサポートが含まれる。x86,Itanium2ファミリ,AMD64プラットフォームへの対応も強化した。

 カーネル2.4.21の採用では,2.4.19が備えるスケジューラ,非同期I/O,マルチパス・ストレージ・アクセスといった機能の向上を図ったという。最大2000台の物理ハード・ディスクを管理できる。

 またService Pack 3 for SUSE LINUX Enterprise Server 8により,最大27台のハード・ディスク装置をマルチパス環境で組み合わせることができるほか,1台のシステムでCPUを最大64個搭載可能。

 なお同社は,デスクトップ用OS「SUSE LINUX 9.0」の無償提供を,11月24日に開始している。有償版と同様の機能を備えるが,「ライセンスの制約により一部のプログラムは同梱しない。また,インストール・サポートも含まれない」(SUSE社)という。

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[発表資料(1)]
[発表資料(2)]