米Microsoftは,スパム・メール防止技術「SmartScreen Technology」を米国時間11月17日,発表した。同社の電子メール・プラットフォーム全体にわたって取り入れる予定だという。ラスベガスで開催中の「COMDEX Las Vegas 2003」で明らかにしたもの。

 Microsoft社の研究部門が開発したSmartScreen Technologyは,すでに早期バージョンがOutlook 2003,MSN 8,Hotmailなどに組み込まれており,間もなくExchange Server 2003用の新たなアドオン製品「Microsoft Exchange Intelligent Message Filter」でも利用可能にする。

 SmartScreen Technologyは,望まない迷惑メールや,Microsoft社がスパム・メールと判断した広告電子メールなどを遮断する機能を提供する。また学習機能を備えており,電子メール・ユーザーが迷惑メールと見なしたものを,次回から遮断対象として覚える。

 SmartScreen Technologyでは,「多数のHotmail会員が合法的な電子メールと迷惑メールの分類に協力し,50万を超えるスパム・メールの特徴を追跡できるようにした」(Microsoft社)という。

 Exchange Intelligent Message Filterは,これらの特徴をベースに各受信メールにスコアを付ける。Exchange Server 2003ユーザーは,スコアに応じて,スパム・メールが受信箱に届かないように設定できる。Exchange Intelligent Message Filterは,「Software Assurance」に加入しているExchange Server 2003の顧客を対象に,2004年前半にリリースする。

 ちなみに米Pew Internet & American Lifeの調査によると,電子メール・ユーザーの52%が,「スパム・メールによって,電子メールへの全体的な信頼が低下した」と回答し,25%は「スパム・メールが増加する一方なので,電子メールの利用を控えるようになった」と述べている。

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