米IBMは,無人レジ・ソリューションを手がける米Productivity Solutions(PSI)を買収した。同社が米国時間11月13日に発表した。

 PSI社は,フロリダのジャクソンビルを拠点とする。およそ140名の従業員は,IBM社のRetail Store Solutions事業部門に移籍される。今回の買収に関わる金額は公表されていない。

 「セルフチェックアウトは,小売店が会計レジの列を増やすための新しい技術オプションを提供する。無人レジにより,人件費を追加することなく会計を速く効率良く行なうことができる」(IBM社 Retail Store Solutionsジェネラル・マネージャのTom Peterson氏)

 小売店は経費削減と同時に,利用客に向けて新しいサービスの強化を図っている。無人レジ・システムのような新しいPOS技術は,スーパーマーケット,量販店などで急速に広まっているという。小売店は,さまざまな新しい技術を既存のPOSシステム,無線デバイスに組み込んで,パーソナライズしたサービスを提供している。

 6月に発表された米IHL Consulting Groupの調査結果によれば,2002年に北米の小売店に設置された無人レジの数は47%増加している。同市場は,2005年までに10億ドルを超えると予想される。また,同システムを導入した食料品店は,セルフチェックアウトによる購入がおよそ35%増加しているという。

 両社は,2001年以来,PSI社の無人レジ・ソリューションのマーケティングを共同で行なってきた。PSI社のソリューションには,IBMの小売店向けコンポーネントとサービスを統合していた。

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