NECの米国法人NEC Americaは,複数のベンダーによる次世代インターネット・プロトコルIPv6の接続実験「Moonv6」のテスト・ネットワークにおいて,同社のルーターとスイッチを提供している。同社が米国時間11月12日に発表した。

 同社の「BlueFire」シリーズのマルチサービス・スイッチ・ルーター,マルチレイヤ・スイッチ,アクセス・ルーターが,正式に始動された全米規模のIPv6に使われている。同コンポーネントのパフォーマンスと相互運用性がMoonv6プロジェクトの成功に貢献する。

 Moonv6プロジェクトは,実社会におけるIPv6のテストを目的としており,米国防総省と国内の30社を超える大手ネットワーキング,テスティング,通信企業が支援している。米国防総省傘下の組織,陸軍,海軍,空軍および海兵隊などが共同で取り組んでいる。米国防総省は,今秋IPv4を徐々に撤去して2008年をめどにIPv6へ全面移行すると発表している。

 「NECは,数年前からIPv6サポートの必要性を予測していた。2000年に初めてIPv6をベースとするスイッチを日本で2番目の規模を誇るインターネット・サービス・プロバイダであるBIGLOBEに提供している。同技術が米国全土に普及するのは時間の問題だと考えたため,顧客にニーズを予測してこのプロトコルをハードウエアに組み込んだ」(同社)

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