米RealNetworksは米国時間11月10日に,広帯域接続ユーザー向け音楽配信に関して,米Intel,米Comcastとそれぞれ協力体制を敷くことを明らかにした。
Intel社との提携では,ユーザーが家庭内のステレオとパソコンを接続して,RealNetworks社の有料音楽配信サービス「Rhapsody」を利用できる環境を目指す。
RealNetworks社は,Intel社の「Universal Plug and Play(UPnP)Authoring Tools」を利用して,現行バージョンのRhapsodyに家庭内ネットワーク技術仕様「UPnP」へのサポートを組み込んだ。これにより,Rhapsodyはデジタル・オーディオ製品とやり取り可能となり,ユーザーはステレオやホーム・シアターといったシステムを介して,パソコンの音楽にアクセスできるようになる。Rhapsodyに対応したオーディオ製品は,2003年11月14日より発売を開始する見込み。
「広帯域接続,Rhapsody,UPnP技術の組み合わせは,家庭内のどこにいてもあらゆる音楽を楽しめるという,消費者が求めていた環境を実現する」(RealNetworks社音楽サービス部門バイス・プレジデントのSean Ryan氏)
またComcast社は,自社の高速インターネット接続サービス加入者向けのホーム・ページ「Comcast.net」にRealNetworks社との共同ブランド・サイトを開設し,Rhapsodyへのアクセスを提供する。Comcast社高速インターネット接続サービスの加入者は,500万人近くにのぼるという。
Rhapsodyは,月額料金9ドル95セント(最初の14日間は無料)で,ユーザーに無制限アクセスを提供する。5社の大手レコード会社と200以上のインディーズ・レーベルによる40万曲以上をオンデマンドで聞くことができるほか,1曲あたり79セントでCDに記録することが可能。また,広告が入らない50局以上のラジオ・ステーションにアクセスできる。
◎関連記事
■米RealNetworksの有料音楽配信サービス「RHAPSODY」,8月の配信曲数が1600万曲を突破
■米Apple,「過去1週間で,当社の『iTunes Music Store』は『Napster 2.0』の5倍の音楽を販売」
■「出だし好調な新生Napster,1週間でダウンロード数30万曲超,2003年末までにプレミアム・サービス加入者は8万人に」,米Roxio
■RIAAがファイル交換サービス・ユーザーを相手取り261件の訴訟,米Verizonが非難のコメント
■「5月以降のPtoPサービス利用が減少,全米レコード協会の訴訟戦略の影響か」,米調査
■「音楽販売の低迷はダウンロード・サービスが要因,しかし消費者の意識に変化も」,米調査より
■米Appleが始めた音楽配信ビジネスの衝撃
■「スーパー・スターがメディアから消える日」がやって来る