米Motorolaは,超広帯域無線(UWB:Ultra Wideband)技術の米XtremeSpectrumの資産を買収することで11月10日に合意した。XtremeSpectrum社のUWBソリューションは,すでに2003年にいくつかの大手家電メーカーにサンプル出荷されている。買収の手続きは,承認を経て今週中に完了する予定。金銭的な条件は明らかにされていない。

 XtremeSpectrum社は,米国連邦通信委員会がUWBの商用利用に関する規則を承認した後,2002年6月にUWBソリューションの開発を行なうことを発表していた。ソリューションの無線は,消費電力200ミリワットで100Mビット/秒のデータ転送速度を実現するように設計された。これは,セットトップ・ボックス,デジタル・ディスプレイ,カムコーダ,DVDプレイヤ,デジタル・ビデオ・レコーダ,デジカメといった製品への無線接続技術の提供をターゲットにしたもの。

 Motorola社は,他企業と協力して2003年末までに同技術を組み込んだ消費者向け製品のデモを計画している。

 両社は,UWBの標準化に向けて積極的に働きかけてきた。XtremeSpectrum社は,10月29日に同社がUWB規格として提案している技術に関して,特許料無料で他社に提供することを発表していた。

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