米RightNow Technologiesは米国時間11月10日に,ホリデー・シーズンのショッピングにおける消費者のサービス利用について予測分析を発表した。それによると,多数の米国消費者が,電話などの伝統的なチャネルを介してショッピングを行おうと考えているが,オンラインを利用する消費者も急速に増えつつある。

 ホリデー・シーズンの買い物の際にサービスを利用するチャネルとして,米国消費者の74%が「電話」,47%が「実店舗」を挙げた。一方,「電子メール」は26%,「WWWサイト」は15%,「インスタント・メッセージ(IM)」は8%だった。

 調査は,RightNow社が米Harris Interactivに依頼して実施したもの。

 「企業は,低い運用コストで,顧客の満足度を高めようと,複数のチャネルを介してサービスを提供している」(RightNow社)。2002年に,米国企業はCRMに71億4000万ドルを費やした。また,米国小売り業者の65%が,2004年のCRM予算を拡大する計画だという。

 小売業者は,今年のホリデー・シーズンに,問い合わせ件数が60%急増すると見込んでいる。問い合わせ件数が増えれば,顧客を待たせることが予測される。米国消費者が我慢できる待ち時間の限度は,電話の場合で平均7分間,電子メールやWWWサイトでは平均10時間である。「電話なら5分まで」という米国消費者は68%,「電子メールやWWWサイトなら5時間以内」という回答者は48%だった。

 「企業は,インターネットを賢く利用して反復的な顧客サービスを処理し,より複雑で費用がかかるサービスに人材を当てるべきである。オンライン・チャネルを戦略的に利用すれば,大幅なコスト削減を実現できる」(RightNow社CEO兼創設者のGreg Gianforte氏)。ちなみに,担当者が応答する電話サポートと電子メール・サポートの費用は,1トランザクション当たりそれぞれ7ドルと2ドル25セントである。

 また消費者は,ホリデー・シーズンの贈り物を購入する際の重要な判断材料として,「品質」(91%),「顧客サービス」(68%),「価格」(67%),「返品に関するポリシー」(64%),「ブランド」(26%)を挙げた。

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