インターネット関連ソフトウエアの開発に取り組む団体Internet Software Consortium(ISC)が,オレゴン州立大学,ジョージア工科大学,インディアナ大学と共同で,Mozillaプロジェクトのミラー・サイトを運営すると,米国時間11月7日に発表した。

 Mozillaプロジェクトは,WWWブラウザ・エンジン「Gecko」を搭載するブラウザ「Mozilla」や,各種ツールキットなどのオープンソース・ソフトウエアの開発を行う組織。米Time Warner傘下のAmerica Online(AOL)が,Netscapeブラウザ事業として運営していた。しかし2003年7月にAOL社が同事業を見直したことから,新たに設立した財団,Mozilla Foundationに活動の場を移している(関連記事1関連記事2)。

 ミラー・サイトの運営について,ISC会長のPaul Vixie氏は「IPv4/IPv6ネットワークでMozillaソフトウエアを配布する場を設け,Mozilla Foundationとオープンソース・アプリケーション普及活動を支援できることをうれしく思う」と述べる。

 またMozilla Foundation会長のMitchell Baker氏は,「信頼性が高く,無料で高速ダウンロード可能な環境を用意することは,我々のソフトウエアを普及させるのに欠かせない条件だ」とコメントする。

◎関連記事
米mozilla.org,Mozilla開発のための財団を設立
Mozilla.orgが「Mozilla 1.0」をリリース,ブラウザ・エンジン「Gecko」を搭載
AOLがNetscapeの歴史に事実上の幕,200万ドルの「手切れ金」でMozillaを解放
Netscapeは見捨てられたのか?米MicrosoftとAOL Time Warnerが電撃的な和解
Netscapeはもう過去のもの?――開発中止のうわさ
米MS,7億5000万ドルで米AOL Time Warnerと和解
W3C,特許商標局に米Eolasのブラウザ特許の再審査を要求
巨人MSを揺るがす特許侵害訴訟――全世界のネット利用者を巻き添えに

[発表資料へ]