英Cable & Wireless(C&W)と米Akamai Technologiesは,コンテンツ配信ネットワーク(CDN)に関する特許侵害訴訟で和解の合意に達した。C&W社米国法人Cable & Wireless AmericaとAkamai社が米国時間11月7日にそれぞれ発表したもの。

 これにより,両社は互いに訴訟を取り下げる。和解金などの支払いは一切行わないという。また,既存の特許ポートフォリオおよびその関連特許について,今後5年間訴訟を起こさないことでも合意した。

 Cable & Wireless America社法務顧問代理のCheryl Houser氏は,「両社が合意に達し,この問題に終止符を打つことを喜ばしく思う。当社は勝訴する自信があったが,係争は数年にわたる可能性があり,両社とCDN業界にとってこの問題を終結させる方が良いと判断した」と述べた。

 ただし,Akamai社による米国特許番号「6,108,703」(タイトル「Global hosting system」:1999年5月19日申請,2000年8月22日成立)に関する裁判は継続する。C&W社は損害賠償を支払うことになる見通しだが,「事業に影響するほどの額ではない」(Cable & Wireless America社)としている。

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[発表資料(1)]
[発表資料(2)]