「オンライン小売店のホリデー・シーズンにおける売上高は,前年同期の消費者支出を21%上回る170億ドルに達する」。米Jupiter Researchは,ホリデー・シーズンのオンライン・ショッピングに関する調査結果と予測を米国時間11月6日に発表した。

 消費者の46%は,ホリデーの4週間以上前に買い物を始めると回答しているが,同社は,オンラインの手軽さも一因となり,買い物はクリスマス間際まで行なわれると予測している。また,2003年のプレゼントのトップ・リストには,書籍とアパレルが首位に付き,おもちゃの順位がこれまで人気が高かった音楽関連商品より高くなった。

 同社が10月に行なった調査の結果によれば,オンライン・ユーザーの40%がホリデー関連の買い物の一部,またはすべてをインターネットで行なう予定だと回答している。これは,前年より18%増加している。全体として,オンラインの購入に対する消費者の信頼度が以前よりも高くなっており,クレジット・カードのセキュリティへの懸念は,前年の47%から36%に減少している。消費者の半数は,探している商品がオンラインの方がより簡単に見つけられると答えている。またこれらの回答者は,見つけにくい製品もオンラインの方が手に入りやすいと考えていることも分かった。

 同調査によれば,小売業者は,注文調達と顧客サービスの改善するための手段を講じており,土壇場に殺到する注文に備えているという。対象となったオンライン小売店の41%が,ぎりぎりまで買い物をしてもらうために,注文の締め切り期日を延長するとしている。半数を越える小売店は,増加する需要に対応して,一時的に新しい従業員を雇うという。

 「消費者の土壇場の買い物に対応するか否かで,大きく勝敗が分かれる。消費者がオンラインでプレゼントを購入する際に,商品の発送と配達をもっとも懸念している。たとえシーズンの終盤であっても時間通りに商品を届ける小売店は,消費者から高い信頼を集めるだろう」(同社アナリストのPatti Freeman Evans氏)

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