フィンランドのNokiaは,第3世代携帯電話規格「cdma2000 1xEV-DV」規格のネットワークを介したストリーミングのデモを実施する。同社が現地時間11月5日に発表した。同デモは,CDMA方式を促進する非営利団体CDMA Development Groupがタイのバンコクで開催する「3G World Congress」にて実施される。

 ライブのビデオ・ストリームの受信以外にも,デュアルスタックのIPv4/IPv6対応携帯電話機の試作品や超小型モデル「Nokia 3105」,カメラ搭載モデル「Nokia 6225」といったcdma2000 1Xラインの新製品も紹介する。

 デモでは,通信速度が最高3.1Mビット/秒でビデオのライブ・ストリーミングが行なわれる。商用リリースされている携帯電話モデル「Nokia 2285」を同社のチップセット「Nokia 1xEV-DV」でアップグレードして,英Racal Instruments社の1xEV-DV基地局エミュレータ間で実施する。

 同技術は,ストリーミング・ビデオのダウンロード以外にも,ビデオ会議,インタラクティブなオンライン・ゲーム,遠隔からのプレゼンテーションなど,新しいサービスへの応用が期待される。

 同社は,同会場にてIPv4/IPv6の両方に対応するCDMA式携帯電話機の試作品を紹介している。同製品により,新しい技術への移行が容易になる。現在試験目的でIPv6対応携帯電話機を提供しているが,IPv4/IPv6対応製品の商用リリースは2004年を予定している。

 また,同社はcdma2000 1X携帯電話機の新製品を発表している。Nokia 2200シリーズのCDMA対応携帯電話機は,現在中国とインド市場で販売されている。超小型のNokia 3105モデルは,カラー・スクリーンを搭載し,Java技術に対応している。カメラと大型のキーパッド,カラー・スクリーンを搭載するNokia 6225モデルでは, FMラジオを聞くこともできる。

◎関連記事
世界のCDMA加入者は1億4700万人に増加,CDMA2000ユーザーは3300万人に到達
「現在のCDMA2000対応機器は200機種,2003年には100ドル未満で購入可能に」,業界団体の調査

発表資料(1)
発表資料(2)