米Microsoftは,米EDGAR Onlineがオンラインで提供する金融情報サービスに関して同社と提携することを米国時間11月5日に発表した。XMLを使って財務関連の情報をやり取りする標準規格「XBRL(eXtensible Business Reporting Language)」に関する国際会議「XBRL International Conference」にて,Microsof社が明らかにした。また,同コンファレンスにてMicrosoft社は,「Office Solution Accelerator for XBRL」のプレリリース版のデモを実施するとともに,出席者に同製品のプレリリース版を配布した。

 デモでは,同アクセレータを使うことにより,XBRL形式で記述されたEDGAR Online社の金融情報をOffice 2003にインポートさせる方法を示した。また,投資家や金融アナリストが,XBRLを利用することによって企業や業界の金融パフォーマンスを容易かつ正確に分析できるようになるかも実証した。

 EDGAR Onlineサービスは,投資家とアナリストに向けて1万2000を越える企業に関する金融情報へのアクセスを提供している。同アクセレータとともに,Microsoft社の「Web Services Enhancements for Visual Studio .NET(WSE)を使うことにより,XBRLで記述した有価証券の情報がExcel 2003にインポートできるようになる。そのため,投資家やアナリストは,デスクトップ上で直接同社の金融情報が使えるようになり,Word 2003やExcel 2003を使って金融関係の文書をより簡単に記述また分析できるようになる。これらのデータのセキュリティと保全性は,WS-SecurityやWS-Addressingなどによって守られる。

 Office Solution Accelerator for XBRLを利用したEDGAR Online社のWebサービスは,2004年第1四半期にリリースが予定されている。

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