ドイツのSAPは現地時間11月5日に,企業ポータル構築ソフトウエア「SAP Enterprise Portal(SAP EP)」の最新版を発表した。マルチプラットフォーム・サポートを拡充し,コラボレーション機能を強化したという。

 SAP EPは,同社のアプリケーション統合プラットフォーム「SAP NetWeaver」を構成するコンポーネントの一つ。SAP NetWeaverは,米Microsoftの.NETおよび米IBMのWebSphere(J2EE)との相互接続性を備え,「多種多様なインフラ管理,複雑さの最小化,総所有コスト(TCO)削減を実現可能な柔軟性を顧客に提供する」(SAP社)。

 SAP EPは最新のWindowsサーバーのほか,IBM社,米Sun Microsystems,米Hewlett-PackardのUNIXサーバーで動作する。Unicodeをサポートし,日本語,中国語,韓国語などのアジア言語や主要な欧州言語を含む20カ国語に対応する。

 コラボレーション機能を備えており,作業グループやコミュニティ内で,アイデア,知識,ドキュメント,スケジュールなどを共有することが可能。作業グループの管理者は,簡単に共有コンテンツ,参加メンバー,アクセス権の更新を実行できる。インスタント・メッセージング(IM)ツールなどと連携したリアルタイムのやり取りが行える。

 また,ナレッジ・マネジメント機能を強化し,包括的なコンテンツ管理,データ回収,分類,検索により,個別の情報をナレッジとして利用できるようにする。

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