米META Groupは米国時間11月3日に,企業ポータル・サイト市場に関する調査結果を発表した。それによると,ポータル・サイトを中枢システムとしてとらえている企業の割合は,現在10%に満たないが,2004年には15%,2007年には35%に拡大する見込みだ。
「企業ポータル・サイトは大きな関心を集めてきたが,現時点の普及率はまだ40%程度である。しかし2004年末には,Global 2000企業の85%が企業ポータル・フレームワークを取り入れるようになる。その結果,企業ポータル・サイト市場は,2004年に前年比161%の急成長をみせる」(META Group社Technology Research Services部門バイス・プレジデントのCraig Roth氏)
企業ポータル・フレームワークとは,ポータル・サイトのインタフェース構築に利用されるサービスを,あらかじめ統合して提供するもの。認証管理,パーソナライゼーション,ページ・アセンブリ,スタイルシート,検索,分類,コンテンツ管理,ユーザー追跡,アプリケーション統合,シングル・サインオン,コラボレーションなどの機能を含む。
企業ポータル・フレームワークの主要ベンダーは,買収や撤退などにより,昨年の19社から14社に減っている。今後1年間で,さらにベンダー数が20%減少する見込みだという。
企業ポータル・フレームワークのベンダー14社を対象にした主な調査結果は以下の通り。
・主要ベンダーのアプローチ方法は,「プラットフォーム」「企業アプリケーション」「スタンドアロン」の3種類に大別される。それぞれを代表するベンダーは,米IBM,ドイツのSAP,米Plumtree。
・主要ベンダーは,各分野の優れた技術,明確なビジョン,公正な価格モデルを提供している。
・米Vignetteは最も急速に成長し,主要ベンダーの仲間入りを果たそうとしている。また米Computer Associates International(CA)も,印象的な技術,低価格,優れた融資体制を打ち出している。
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