米SanDiskは,デジタル・カメラ用記録メディア「xD-Picture Card」の製造と販売に関して,富士写真フイルム(以下「富士フイルム」)との提携に署名したことを,米国時間10月30日に発表した。

 xD-Picture Cardは,富士フイルム,オリンパス光学工業,東芝がデジタル・カメラ用に共同開発したフラッシュ・メモリー・カード。高解像度写真やビデオ・クリップの保存を想定し,将来的には,最大8Gバイトの記録容量を目指す。

 提携のもと,SanDisk社は,富士フイルム・ブランドのxD-Picture Cardを製造する。富士フイルムは,世界規模の流通チャネルを通じてこれを販売する。またSanDisk社も,自社の流通チャネルを用いて,2003年第4四半期中に富士フイルム・ブランドのxD-Picture Cardの販売を開始する。記録容量64~512Mバイトの製品を用意する。米メディア(CNET News.com)の報道によると,512Mバイト容量の価格は270ドル。

 なお,SanDisk社はオリンパスとも同様の提携を結んでおり,すでにオリンパス・ブランドのxD-Picture Cardの販売を行っている。

 「当社はxD-Picture Cardを製造および販売する権利を得た唯一の企業として誇りを持ち,デジタル画像処理市場における大手OEMの価値あるサプライヤおよびパートナを務める」(SanDisk社社長兼CEOのEli Harari氏)

 ちなみに米IDCデジタル・イメージング部門ディレクタのRon Glaz氏は,「世界デジタル・カメラ市場は2003年に55%もの急成長を遂げる見込み。2007年まで,平均成長率23.6%で拡大する」と予測している。

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