米META Groupは,グループウエア市場に関する調査結果を米国時間10月28日,発表した。それによると,現在1億5000万ドル規模の同市場は,過去5年間は低調に推移してきたものの,今後数年で大幅に成長するという。

 グループウエアはコラボレーション機能とドキュメント管理機能を組み合わせたもので,タスクやスケジュール,ドキュメント管理を始め,スレッド形式のリアルタイム・コミュニケーション,ミーティングなどが行える。従来の電子メール,ファクシミリ,ボイス・メール,ネットワーク共有などを代用できるため,業務の効率化につながる。さらに,テンプレートやワークフロー,データのインポート/エクスポートをカスタマイズできることから,社内規定を反映させたツールを作成できる。

 これまで,グループウエアは小規模ベンダーが市場を形成していたが,米IBM,米Microsoft,さらにコラボレーション・ソフトウエアの米eRoomを買収した米Documentumなどの大企業が優勢になりつつある。今後は統合が進み,一握りの大手サプライヤが世界規模のサポートを提供していくことになる。

 その他の主な調査結果は以下のとおり。

・コラボレーション・ソフトウエア・ベンダーの米Grooveを除き,ベンダー間の機能差はあまりない。

・出遅れ感のあったIBM社とMicrosoft社だが,現在は競争力を強めている。

・最終的には,グループウエアはエンタープライズ・アプリケーション,OS,ドキュメント/コンテンツ管理,ポータルなどに組み込まれることで,劇的に普及する。

・スタンドアロン型のグループウエアは衰退する見込み。そのため,グループウエアの利用は進むものの,独立した市場としては縮小するという矛盾が生まれる。

◎関連記事
マイクロソフト,Exchange 2003パッケージ版の価格と発売日を発表 
MSがWebグループウエアGroupBoardの3代目を発表
独SuSE,オールインワンのLinuxコミュニケーション・ツールの新版「Openexchange Server 4.1」を発表
NTTソフト,中小企業向けユーザー数無制限のグループウエア発売
KDDIが携帯電話からグループウエアを利用するサービスを開始
中小企業に高セキュリティのグループウエア。サイボウズと日本ベリサインが協業
デル,中小企業向けにグループウエアとファイル・サーバーのセミオーダー・システムを提供開始
マイクロソフト,グループウエアWindows SharePoint Servicesを初めて披露

[発表資料へ]