米DoubleClickは米国時間10月27日,2003年第3四半期のオンライン広告に関する調査結果を発表した。それによると,リッチ・メディア広告が引き続き成長を続けており,新たな大型広告の利用が増えつつあるという。

 調査は,DoubleClick社が北米,南米,欧州,中東,アフリカ,アジア太平洋で取り扱う1兆1000億件の広告を対象に分析したもの。

 米Macromediaの「Flash」などを利用したリッチ・メディア広告の割合は,2002年第1四半期に17.3%だったが,2003年第3四半期は36.6%と倍以上に拡大した。

 広告サイズをみた場合,468×60ピクセルの標準バナー広告が最も多く,全体の58%を占めている。しかし,大型人気に押されつつあり,件数は2002年第3四半期と比べて4%減少した。728×90ピクセルのリーダーボード型が増えており,全体の8.8%を占めた。300×250ピクセルと336×280ピクセルの大型長方形も,件数がそれぞれ76%,46%増えている。スカイスクレイパー型はこれまで最も成長してきた広告サイズだが,全体に対する割合は2002年第3四半期の9.0%から6.3%に縮小しており,先細りの様相を呈している。

 サイズ別で最もクリックスルー率が高いのは,正方形(250×250ピクセル)ポップアップの0.87%。次いで標準バナー広告の0.69%。

「調査結果は,リッチ・メディア広告がオンライン広告の今後の主役となることを示している」(DoubleClick社Online Advertising Solutions部門バイス・プレジデント兼ジェネラル・マネージャのDoug Knopper氏)

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