米AT&T WirelessとドイツT-Mobile Internationalの米国法人T-Mobile USAは,携帯電話機買い替えの際に事業者に関わらず同一番号を保持できる番号ポータビリティ制度(LNP:Local Number Portability)について合意に達した。AT&T Wireless社が米国時間10月23日に明らかにしたもの。これにより両社は,米国内100地域のユーザーに対し,2003年11月24日よりLNPサービスの提供を始める。

 米連邦通信委員会(FCC)は2003年11月24日から無線事業者間のLNPを義務づける予定で,これ以降ユーザーは携帯電話機の番号を変えることなく事業者を乗り換えることができる。

 T-Mobile USA社との合意について,AT&T Wireless社連邦業務担当副社長のDoug Brandon氏は「当社がほかの事業者とLNPに合意したのは今回が初めて」と説明する。現在同社は,ほかの無線事業者とLNPを実現するための関連システムの最終試験を行っているほか,従業員にLNPサービスについての教育を実施しているという。

 なお米メディアの報道(CNET News.com)によると,T-Mobile USA社は,米Sprint,米Cingular Wireless,米Verizon WirelessともLNP合意を結んでいるという。

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