米Microsoftは,Windows向けシステム管理サーバー「Systems Management Server 2003」(開発コード名は「Topaz」)が製造段階(RTM:Release To Manufacturing)に入ったことを米国時間10月22日,明らかにした。製品版の正式リリースは,11月11日にデンマークのコペンハーゲンで開催するMicrosoft IT Forum 2003で行う。

 Microsoft社は同サーバーのベータ版を2003年9月に公開しており,「すでに世界各地で60カ所以上が早期導入し,25万台の機器管理に使っている」(同社)という。同社は,「早期導入およびベータ版の顧客から,コスト削減やスムーズなアップグレードというメリットのほか,ソフトウエア配布機能,報告機能,拡張性,性能で大きな改善があったとの反応を得た」と述べている。

 Systems Management Server 2003の主な機能は以下の通り。

・エンタプライズ・アプリケーションの配布:
 Active Directory機能などを利用し,モバイル機器からデータセンタ・サーバーまでさまざまな規模の機器にクライアント/サーバー・アプリケーションを配布する。

・安全性確保:
 脆弱性の調査結果を報告する機能と,パッチ配布機能を備える。これにより,組織全体を対象にセキュリティ・パッチの状態を常時監視できるようになり,迅速かつ正確な配布が可能となる。

・IT資産の管理:
 在庫やアプリケーションの利用状況を監視する機能を使うことで,組織内のIT資産を把握し,より効率の良い運用を支援する。

 Systems Management Server 2003(10クライアント・ライセンス)の米国希望小売価格は1219ドル。同日より120日間試用できる評価版をWebサイトで提供する。

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