米Microsoftは,ソース・コード開示に関する取り組み「Shared Source Initiative」の一環として,新プログラム「Most Valuable Professional Source Licensing Program(MVPSLP)」を米国時間10月22日に発表した。同プログラムは,同社製品/技術に精通している「Most Valuable Professional(MVP)」と呼ばれる技術者個人を対象とする。

 MVPについて,同社は「Windowsプラットフォームの専門家として,重要なコミュニティを構成している」と評価する。「MVP自身や,MVPがサポートしているオンライン/オフライン技術コミュニティを支援することの重要性は高い。そこで当社はMVPSLPを通じてしかるべきMVPに対し,当社にとって最も価値の高い資産の1つであるWindowsのソース・コードを提供する」(同社)

 MVPにソース・コードを開示することで,同社は「コミュニティ内でサポート能力が向上し,コミュニティへの参加がさらに魅力的なものとなり,同社への強力なフィードバックにつながる」とみている。

 これまで同社はShared Source Initiativeに従い,MVPにWindows CE .NET,ASP.NET,Visual Studio .NET,Passport Managerのソース・コードを開示していた。新たにMVPSLPを設定したことで,提供するソース・コードの範囲をWindows 2000,Windows XP,Windows Server 2003に広げることになる。

 なお,同社が認定したMVPは現在1800人以上おり,55カ国,20言語に及ぶという。

◎関連記事
米マイクロソフト,システム・インテグレータにもWindowsのソース・コードを開示へ
Windows CEのコード改変と改変コード販売が可能に。米Microsoftが新ライセンス「CEP」を発表
米マイクロソフト,各国政府機関に向けたWindowsソース・コード開示プログラム「GSP」を発表
開発者の23%が「最も安全なOSはLinux」と回答,Windows XPは大幅ダウン,米調査
米マイクロソフト,「オープンソースは“破綻”のモデル」
Linux団体,米マイクロソフトの「オープンソースは破綻のモデル」発言に猛反発
米マイクロソフトの戦略転換,Windowsのソース・コード提供がもたらすもの
再び登場した米マイクロソフトの“内部文書”

[発表資料へ]