米Sybaseの子会社iAnywhere Solutionsと米Intelは,Wi-Fi技術を採用した中小企業向けモバイル・アプリケーション開発を促進する目的でツールキット「Wi-Fi Toolkit」を10月20日に発表した。これは,ハードとソフトをバンドルした製品で,iAnywhere社のモバイル・エンタプライズ・ソフト,Intel社の「Centrino」ベースのモバイルPC,「XScale」ベースのハンドヘルド,無線LANアクセス・ポイントなどから構成される。

 Intel社は,「Mobilized Software Initiative」を通して,ソフトウエア開発者がモバイル・ソフトを容易に開発するためのツール,アーキテクチャ・ガイドライン,Webベースのリソース,開発プログラムを提供している。iAnywhere社は,エンタプライズ・ソリューションをPDA,タブレット,ノートPCを利用するモバイル・ユーザー向けに拡張させる利益に関して,Intel社と共通のビジョンを持っている。

 同ツールキットには,iAnywhere社のモバイル向けデータベース「SQL Anywhere Studio」,Webベースのコンテンツ配信向け「M-Business Server」,ソフトウエア配布,アップデート,システム設定を行なう「Manage Anywhere Studio」,既存のLotus Notes,Microsoft Exchangeインフラをモバイル・デバイスに拡張する「Pylon Anywhere」,モバイル・アプリケーションの開発環境「Sybase Pocket PowerBuilder」などが収録される。

 Intel社からは,Centrinoを搭載したノートPC「HP NX7000」,XScaleを搭載したハンドヘルド・デバイス「HP iPAQ H5550」といったモバイル・ハードウエアがバンドルされる。また,米Cisco社の802.11b対応LANアクセス・ポイント「Aironet 1200」シリーズが収録される。

 Wi-Fi Toolkitは,iAnywhere社のチャネル・パートナから入手可能。同製品の詳細は,同社WWWサイトに記載されている。

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