フィンランドNokiaは,オランダで発生した同社製携帯電話機「Nokia 7210」のバッテリ爆発事故について,同社の専門家が調査を行った結果,「問題のバッテリはNokia社製ではなかった」との結論を出した。Nokia社が現地時間10月17日に明らかにしたもの。

 Nokia社によると,同社製携帯電話機に搭載した他社製バッテリの爆発で,バッテリーと携帯電話機本体が損傷するという報告を,過去数カ月間にわたって受けていた。「これらの報告のすべてが,純正ではないバッテリを使用していた」(Nokia社)

 Nokia社は,「当局と協力し,純正ではない粗悪品をNokia社製携帯電話機の部品に利用して販売している業者に対して,法的措置をとるつもりだ」と述べた。

 報告されている爆発事故は大体の場合,内部回路の発熱が原因だという。内部回路の発熱は,設計上の不注意,製造工程における管理体制の不備,あるいはその両方が問われる問題だ。Nokia社は,「当社のバッテリと充電器は,厳重な安全管理のもとで,設計と製造を行っている」と主張し,「このような事故を回避するためには,純正の部品を使った携帯電話機を,認定販売店あるいは信頼のおける事業者から購入することだ」(Nokia社Mobile Phones事業Mobile Enhancements Business部門ディレクタのJuha Murtopuro氏)と述べた。

 なおNokia社は,今年2月にも非純正の携帯電話機用バッテリの使用に関して警告を発している。

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