米Handspringは,2004会計年度第1四半期(2003年7~9月期)の決算を米国時間10月9日,発表した。売上高は1310万ドルで,前期(2003年4~6月期)の1450万ドルから減少,前年同期(2002年7~9月期)の5410万ドルと比べて大幅な減収となった。会計原則(GAAP)ベースの純損失は1390万ドル(1株当たり損失は9セント)で,前期の1300万ドル(同9セント)から若干拡大したが,前年同期の1530万ドル(同11セント)と比べて赤字幅を縮小した。
当期の売上高の内訳は,コミュニケータの収入が1050万ドル,オーガナイザおよびアクセサリなどの収入が260万ドルだった。
株式関連の繰延報酬や無形資産の売却費を除いた,当期における非GAAPベースの純損失は1320万ドル(1株当たり損失は9セント)。前期は1150万ドル(同8セント),前年同期は1240万ドル(同9セント)だった。
「当期は新たなスマートフォン『Treo 600』を,米国では米Sprint,欧州ではフランスのFrance Telecom傘下にあるOrange社を通じてリリースした。また,米AT&T,米Cingular Wireless,ドイツT-Mobile Internationalの米国法人T-Mobile USAから同製品のサポートを得られたことも明るい材料だ」(Handspring社CEOのDonna Dubinsky氏)
なおHandspring社は,米Palmが同社を買収することで合意に達している。Palm社は,傘下のPalmSource社を今秋分離独立させたのち,Handspring社買収の手続きを行い,「palmOne」に名称を変更する。
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