米IBMは,同社メインフレーム・サーバーの最上位機種である「eServer zSeries 990」の最上位モデルとなる「C z990」と「D z990」を10月31日に出荷する。同社が米国時間10月7日に明らかにした。新モデルは,同年5月に発表した「A z990」「B z990」の上位モデルとなる。それぞれ24基と32基のプロセサを搭載する。

 32プロセサ搭載機の演算能力は最高9000MIPSを越える。新モデルでは,ユーザーがブレード・システム「eServer BladeCenter」やその他のオンデマンド技術を組み合わせて,よりシンプルなインフラを構成できる。z900の2倍に当たる最高30区画の論理パーティション(LPAR)と512のI/Oチャネルに対応可能。クラスタリング機能の強化により,100キロ離れたメインフレーム同士をつなげることができる。Fibre Channel Protocol(FCO),ネットワーキング機能のサポートも拡張している。

 Linuxサポートも拡張しており,Linuxメインフレーム・ユーザーは,ストレージ・サーバー「2105 Enterprise Storage Servers」,テープ・ストレージ「Enterprise Tape System 3590」も使えるようになった。

 また,同社は年間の技術サポートへの投資を3倍に増額する計画も発表している。同社は「IBM System Architects」という新しいIBM技術サポート・コンサルタントのチームを作成する。これらSystem Architectsは,メインフレーム顧客のインフラを分析してシンプルにするためのサービスを提供する。また,メインフレーム向けハードウエアとソフトウエア・サポートへの投資も増額を計画している。

 同社は,販売促進キャンペーンとして,年末までにメインフレームを購入した人に,25万ドル分の割り引きを提供する。この割り引きは,BladeCenter,ストレージ・システム,WebSphereソフトなど同社のオン・デマンド・サービスと製品に適用できる。

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