米RambusとドイツのInfineon Technologiesとのあいだで争っている特許侵害訴訟について,連邦最高裁判所は米国時間10月6日,Infineon社の裁量上訴の請求を退けた。Rambus社が同日明らかにしたもの。

 両社の係争は,先にRambus社が同社のSDRAMおよびDDR SDRAMに関する特許を侵害されたとしてInfineon社を訴えたことに端を発している。Infineon社はこれに対し,「Rambus社が半導体技術標準推進団体JEDECのメモリー・チップ設計特許を不正に使用した」と反訴。Rambus社は,バージニア州連邦地裁における一審で敗訴し,350万ドルの罰金支払いを命令を受けた。

 Rambus社はこれを不服として控訴。米連邦巡回控訴裁は一審判決を覆し,「Rambus社による不正行為の事実はない」とする判断を下した。

 今回,連邦最高裁がInfineon社の上訴を退けたことにより,「Infineon社は可能な限りの手段を使い果たした」(Rambus社)。

 Rambus社上級バイス・プレジデント兼法務顧問のJohn Danforth氏は,「今回の裁決がRambus社にとって一歩前進となり,対Infineon社訴訟の道が開けた」と述べた。また,「当社は,裁判所で争うより友好的な解決を望んでいるが,当社の知的資産を守るために,引き続き必要な手段を講じるつもりだ」と付け加えた。

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