米Microsoftは米国時間10月1日に,Webベースのコラボレーション・ソフト「Microsoft Windows SharePoint Services」のWindows Server 2003対応版を同日より利用可能にすると発表した。Windows Server 2003のユーザーは,同ソフトウエアを無料でMicrosoft社のWebサイトからダウンロードできる。

 Windows SharePoint ServicesをWindows Server 2003と組み合わせて利用すると,文書のチェック・イン/アウト,バージョン管理,ディスカッション,一覧表示,調査,業務/イベント予定表など一連のコラボレーション・ツールを統合できる。「その結果,共同で作業しているメンバーの状態や空き情報を把握できるようになり,情報ワーカーの生産性が向上する」(同社)

 同ソフトウエアによって得られる効果について,同社は以下に示す2つの導入事例を紹介している。

・米TALX:
 ミズーリ州セントルイスに拠点を置く人事業務向けサービスを提供する企業。全従業員にWindows SharePoint Servicesのベータ2版を導入したことで,生産性が大幅に高まり,なかには約20%も向上したグループもあったという。

・Children's Hospital and Regional Medical Center:
 ワシントン大学と提携関係にある小児科病院。同病院インフラ・プログラム・マネージャのThomas McGee氏は,「情報や研究成果などを1つにまとめ,アクセスしやすくできた。同時に,関係者全員で情報や好事例を共有して活用するようになった」と述べる。「この統合ソリューションのおかげで重要なデータの発見/アクセス/共有/記録が容易になり,患者に対する治療や対応が改善するだろう」(同氏)

 なお米メディアの報道(TechWeb)によると,Microsoft社はポータル・サーバーの新版「SharePoint Portal Server 2003」のリリースを今秋後半に予定しているという。

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