「2002年の世界ITアウトソーシング市場で当社は売上高153億ドル,市場シェア22.4%を獲得し,トップを保った」。米IBMは,米IDCの調査結果を引用する形で米国時間10月1日に発表した。IBM社の2001年の売上高は110億ドルで,市場シェアは17.3%だったという。

 同社の米国ITアウトソーシング市場における売上高は76億ドル,市場シェアは25%となり,「米国市場でも首位に立った」(IBM社)。2001年の売上高は55億ドル,市場シェアは18.9%だった。

 IBM社戦略アウトソーシング担当ジェネラル・マネージャのRichard Horton氏は,「当社はアウトソーシング事業というものを知っており,各企業の業務戦略で果たす役割を理解している」と述べる。「そのため当社は,顧客企業の技術システムや処理の負荷を減らし,優先度の高い業務への集中を支援できる。当社の顧客は,これが業務戦略において重要な要素であることをはっきり認識している」(同氏)

 なお米メディアの報道(CNET News.com)によると,世界市場における順位は,2位が米Electronic Data Systems(売上高は111億ドル),3位が米Computer Sciences(同38億ドル),4位が富士通(同33億ドル)という。またIDCは,「今後5年間は市場規模が年平均7.7%で拡大し,2007年には1兆ドル近くに達する」と予測している。

◎関連記事
「2008年のBPO市場は1460億ドル規模,ベンダーの誇大宣伝に要注意」,米企業の調査
「細分化がビジネス・プロセス・アウトソーシング成功の鍵」──米フォレスターが報告
「2003年のオフショアBPO市場は前年比38%成長の13億ドル規模」,米Gartnerの調査
「買収と合併が進むITサービス分野,アウトソーシング契約は慎重に」,米ガートナー
「企業の3分の2はソフトウエア開発をアウトソース」,米調査会社
2003年のITサービス市場は前年から3.5%成長,企業のIT予算でセキュリティが初めて5%を越える
アウトソーシングで重要なのは,“リストラ”される社員の扱い
「米国企業の90%がアウトソーシングを実施,しかし30%は『不満』」,米調査

[発表資料へ]