米Microsoftは米国時間9月30日に,パソコンにデジタル・エンタテインメント機能を追加するメディア・センター技術の新版「Windows XP Media Center Edition 2004」のリリースを発表した。米Dell,ソニー,米Gateway,米Hewlett-Packard(HP),東芝などが,同技術を搭載したパソコン“Media Center PC”を出荷するという。

 また,米CinemaNow,米Movielink,米Napsterなどのコンテンツ・プロバイダも,同技術対応のサービスを展開する予定である。例えば,米国ユーザーはWindows XP Media Center Edition 2004搭載パソコンを使って,リモコン操作で手軽に音楽や映画を購入できる。「Windows Media 9 Series」技術により,優れた音質と画質を提供する。わずか数回のクリックで,好きなテレビ番組を録画したり,DVDに記録することも可能。サードパーティによるソフトウエアやサービスは,オンライン・ガイド「Online Spotlight」で確認できる。

 Windows XP Media Center Edition 2004の主な特徴は以下の通り。

・リモコンのボタンを1回押すだけでお気に入りのFMラジオ局を聴くことができる。リプレイや停止,7秒前へのスキップも,リモコンのボタン操作で可能

・リモコン操作で,CDを「Media Library」に複製できる。音楽CDを挿入すると,自動的に複製し,曲目を表示する

・スマート・カードやCompactFlashカード,CDに格納された写真で,スライド・ショーを上映できる。写真の回転,拡大,赤目除去といった編集や,印刷も行える

・各種モニターに最適な表示を実現するための「Calibration Wizard」機能を備える。CRT(標準),フラット・パネル(LCD,プラズマ),背面投射型ディスプレイ,前面投写型ディスプレイに対応する

・アスペクト比16×9のワイド・スクリーンをサポート

 なお,旧バージョンの「Windows XP Media Center Edition」を搭載したパソコンのユーザーは,各メーカーからアップグレードCDを入手できる。価格はメーカーによって異なる。

 またMicrosoft社は,Media Center PC向けソフトウエアやサービスを開発するための「Windows XP Media Center Edition 2004 Software Development Kit(SDK)」も同日発表した。

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