米Walt Disneyは,韓国Samsung Electronics製の無線アプライアンス端末を使ったオンデマンド映画レンタル・サービス「MovieBeam」を開始すると,米国時間9月29日に発表した。同週よりフロリダ州ジャクソンビル,ユタ州ソルトレークシティ,ワシントン州スポケーンで利用可能とする。

 MovieBeamを利用すると,DVDやビデオでリリースされたばかりの映画や人気の高い旧作を,家庭にいながら24時間いつでも楽しめるようになる。「わざわざレンタル・ビデオ店に借りに行ったり,延滞料を気にしたりする必要はない」(Walt Disney社)

 MovieBeam端末は屋内アンテナを介して自動的に映画ファイルを受信し,内蔵ハード・ディスク装置に常時100本の映画を格納しておく。そのためユーザーは,「いつでも自分の好きな時間に映画を見ることができる」(同社)。格納する映画は,毎週約10本ずつ入れ替わるようになっている。映画ファイルの無線転送には,米ABC傘下のテレビ局と米National DatacastのPBS局が送出する放送電波を利用する。

 現時点で同サービスに映画を提供する配給会社は,米DreamWorks SKG,米Metro-Goldwyn-Mayer Studios(MGM),米Miramax Films,米New Line Cinema,ソニーの米国法人Sony Pictures Entertainment社,米Universal Studios,米Warner Bros.,米20th Century Fox Studios,米Walt Disney Studiosの9社。

 サービスを利用するには,月額6.99ドルの端末利用料と,映画1本当たり3.99ドル(新作)または2.49ドル(旧作)が必要。また一部サービス地域では,サービス利用開始時に29.99ドルの手数料がかかる場合もあるという。

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