韓国のSamsung Electronicsは,4GビットのNAND型フラッシュ・メモリーを現地時間9月29日,発表した。70ナノ・メートルの製造技術を用いる。

 同社は1999年に256Mビット,2000年に512Mビット,2001年に1Gビット,2002年に2GビットのNAND型フラッシュ・メモリーを開発しており,「12カ月ごとに記録密度が倍増している」(Samsung社)

 今回発表した高密度で不揮発性のメモリーにより,消費者はノート・パソコン,タブレットPC,携帯電話機,PDA,MP3プレーヤなどのモバイル機器で大規模なデータを記録することができる。セル・サイズは0.025平方マイクロ・メートル。300オングストロームのタングステン・ゲートを採用し,セル内部の抵抗とノイズを低減する。Samsung社は50ナノ・メートルの製造技術におけるタングステン・ゲートの採用も視野に入れている。

 ちなみにSamsung社によると,NAND型フラッシュ・メモリー市場は2003年の30億ドル規模から,2007年には160億ドル規模に急成長する見込みだという。

 また同社は,80ナノ・メートルの製造技術を用いたDRAMデバイスと,高密度メモリーやロジックを1つのチップにまとめたフュージョン・メモリー「OneNAND」も併せて発表した。

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