米Verizon Wireless社は,企業向けに1xEV-DOネットワークを利用した広帯域無線データ・サービス「BroadbandAccess」の提供開始を米国時間9月29日に発表した。10月1日よりワシントンDC,サンディエゴでサービスを開始する。
新しいサービスは,同社の企業向けビジネス・ソリューション・スイート「VZOffice」の1部として提供される。同スイートは,全米で無線音声とデータ・ネットワーク・ソリューション「NationalAccess」や無線LANアクセス・サービス「WiFiAccess」などへのアクセスを提供するもの。
BroadbandAccessは,CDMA 1xEV-DO技術を利用している。通常のダウンロード速度は,300~500Kビット/秒。最高2Mビット/秒の速度を実現できる。CDMA 1xEV-DO技術は,企業の既存のITインフラとセキュリティ・ソリューションと動作してデータ保護と認証を行なう手段を持つ。
両都市のデータ・サービス利用者は,VPNとの接続によりBroadbandAccessを自社のLANまたはイントラネットの延長として利用することができる。そのため,同サービスのカバー範囲内からは,会社にいるときのように作業することができる。
サービスの利用料金は,月額79.99ドル。同社は,同サービス向けにSierra Wireless社製のカード「Verizon Wireless PC 5220」を提供する。同カードは,100ドルのリベート後の価格が149.99ドル。将来的にその他のカード,モデム,ハンドヘルド・モバイル・デバイスを含むBroadbandAccessデバイスの提供も予定している。
同サービスの提供にあたり,ワシントンDCでは米Lucent Technologies社のネットワークを利用する。サンディエゴでは,米Nortel Networks社のCDMA2000 1xEV-DO技術,CDMAコア,アクセス・ソリューションを利用して提供する。同社は,同サービスの実現に向けて2002年から両社と1xEV-DO技術の試験を行なってきた。
同サービスのその他の詳細は,同社Webサイトに記載されている。
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